第28話『やるに決まってんだろ?』「久しぶりね、レヴィア」やってきた二つの人影。「久方ぶりでござるな」髪の長い女性と、熊のように大きい男性の二人が、レヴィアへと話しかけた。「……ジンさん、ネフリータさん、お久しぶりです」レヴィアは頭を下げて挨拶した。「あん?知り合いかレヴィア」レヴィアの背後から質問するリオナにレヴィアは向きを変え、「知らないのですか?こちらの大剣を背負っているお方はジン・ガイバさん...
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- 2009-05-07
- 【RH】武術大会後編
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第27話『気合、入りましたか?』九年前、自分に起こった出来事を思い出すまで、今の今まで父や母の存在を追いかけ続けたリオナ。事実を思い出した今、もはや叶わぬ夢。今まで培ってきた獅子の如き精神はボロボロと崩れ落ちた瞬間だった。全身から力が抜けてしまい、もはやどうすればいいのかもわからない状態へと陥ってしまっていた。ここで、陰から覗き見していたレヴィアが、そっとガイの前に姿を現す。「ガイさん……」ガイは最...
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- 2009-05-03
- 【RH】武術大会後編
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第26話『お父さんとお母さんはどこ?』リオナの出身地のリルダール村。主に酪農村として有名な村であり、そこで作られるチーズや牛乳などは美味であることで有名である。しかし今から九年前、この村で悲劇は起こった……。その日のリルダールでは綺麗な晴れ間が差し込む良い天気だった。「いってきます!お母さん!」当時七歳のリオナの元気な声が響く。「いってらっしゃいリオナ、気をつけてね」そんな無邪気なリオナを送り出す母...
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- 2009-03-15
- 【RH】武術大会後編
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第25話『時間は待ってくれない』ガラッ……。どこかで岩をどかす音がした。その中から出てきたのは男の影、クロス・セイヴァーだった。「いってて、なんだってこんな事に……」闘技場の元は控え室だった場所でクロスは目覚めた。今は原型をとどめておらず瓦礫の山となっている。「さて……外はどうなってんだ?」瓦礫の山から抜け出すなり外の世界を確認するクロス。「ありゃまー……派手に壊されちゃってまぁ……何をどうしたらこうなるの...
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- 2009-03-13
- 【RH】武術大会後編
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第24話『そろそろ決着をつけてやるぜ』ブルク城が魔族に襲撃されてから数十分経った事だった。ベッドで寝ていたはずのリオナが突然、ガバッ!という音とともに勢い良く目覚めた。「目が覚めたようですね、リオナ君」ベッドのすぐ隣から医者がリオナへ話しかける。寝ぼけ眼で周辺を見渡すも、その場にティニー達の姿はない。「ここは……?俺は……」一つ一つ何かを確認するかのように呟く。「ここは病室です。申し上げにくいのですが...
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- 2009-03-12
- 【RH】武術大会後編
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第23話『革新の時だ』【第5章 -武術大会後編-】「フン、そろそろ仕掛けるか」その野太い声にひかれるように、「ええ、では俺は東から攻めさせてもらいますよ」「では私は西からですわね」中心のリーダー格を挟むように、左側には男、右側には女らしき影が立っている。「フン……ではまずは私が一気に駆逐する。その後に続けィ」その言葉に、「御意」「仰せのままに」と二つの影は頷く。リーダーらしき存在は、肩を揺らし笑いながら...
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- 2009-02-03
- 【RH】武術大会後編
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